現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スズキの兄弟車「GSX-8S」と「GSX-8R」 デビュー間もないけど、すでに永久保存版な予感

ここから本文です

スズキの兄弟車「GSX-8S」と「GSX-8R」 デビュー間もないけど、すでに永久保存版な予感

掲載 1
スズキの兄弟車「GSX-8S」と「GSX-8R」 デビュー間もないけど、すでに永久保存版な予感

まずは基本情報をおさらい

 2023年春に登場したスズキ「GSX-8S」、そして今年の春に登場した「GSX-8R」。この2台、気になるぅ、という話題を良く聴きます。そして乗って解った2台の良さを、ここに共有します。

【画像】スズキ「GSX-8S」と「GSX-8R」を画像で見る(26枚)

 スポーツネイキッドのGSX-8S。フェアリングとGSX-R風のスタイルを纏ったGSX-8R。そのお値段は8Sが106万7000円。8Rが114万4000円。このほどよい価格も気になる発火点でしょう。ドンズバの同排気量帯がないのですが、ヤマハのMT−07が88万円、MT-09は125万4000円。ホンダが750ccパラレルツインのホーネットをぶつけてくればおそらく8Sの価格的、性能的にも直接的なラバルになるのではないでしょうか。また、KTM790DUKEが119万円と視界に入る一台です。

 2台のキャラは、8Sがストリートファイター的ネイキッド。印象的なフロントフェイスやショートテールなデザイン。ワイドなパイプハンドルで造ったスポーティーなライディングポジション。TFTモニターで造った新しいダッシュパネル。

 そして8Rは8Sがもつ装備と同等ながら、GSX-Rを思わせるスーパーバイク的なライディングポジションやフェアリングを纏ったスポーツバイク然としたスタイルです。

価格もそうですが、クリーンな外観で魅了する両車です。

 ただの着せ替えではなく8Rはサーキットへとスポーツ走行を楽しむユーザーにもしっかり応えるよう、ハンドル位置を前方に移動し、前傾姿勢となるポジションと、それによりライダーの体重が前輪への荷重となるようにチューニング。フェアリングデザインもしっかりと風洞実験で磨いています。8Rのフェアリング類はカバーするエリアを限定的にし、あえてエンジンを露出するようなスタイルにしているのも特徴です。

楽しさ、親しみやすさの根源は現代的な設計のエンジンにアリ

 この2台の楽しさ、親しみやすさ、そして力強さをもたらす根源は、共用するフレームなどの車体はもとより、775cc位相クランクで不等間隔爆発をもたらす現代風な2気筒エンジンが見せる低回転から高回転まで、いつでもどこでも取り出しやすいパワー特性が大きくプラスしているのも間違いありません。

 59kWを8500回転で、76N.mを6800回転で生み出すこのエンジン。実はこの2台以外にも車体、フレームの基本を共用するモデルとしてV-STROM 800,800DEがあります。

 アドベンチャーツアラーとそれらを共用しつつ4台を同時開発したというスズキ。目的、用途が異なるだけに開発は風通しのよいように配慮し、どのモデルもキッチリ目的を果たすよう設計されたと言います。要となるエンジンもどのモデルでも成立しやすいような扱いやすくトルクフルなものを目指したそうです。

 結果として8S、8Rはこのエンジン特性の恩恵で、あらゆる場面で操るハードルが高くなく、むしろどんなシーンでも楽しさに変換してくれるのです。市街地から郊外路、高速道路の移動やワインディングまで、スポーティーさって何だっけ? という部分がバイクと“自分のコントロールにおける一体感にある”ことを解りやすく伝えてくれるのです。

「フツーの速度域」が楽しい!

 例えば車体です。サスペンションやスチールフレームが“剛性一辺倒のスポーツ性最優先”という手強さがありません。ツーリング先のワインディングを通過する速度域でもしっかりと走りの手応えを楽しませてくれます。これ、とても大事でフツーの速度が楽しい。もちろん、8Rはサーキットを攻めても楽しめるよう作り込んだそうですが、攻め中心のバイクライフではありません。8R、8Sとも交差点を曲がっただけでも嬉しくなるのです。

 ハンドリングもスキルレベルを問わず楽しめるでしょう。例えば旋回のキッカケとなるタイミングをシートの右側、左側に荷重をかけて寝かすような場合、素直で穏やかなマナーでしっとりとバイクがバンクし、旋回がはじまります。鋭さや素早さよりも安心感ある走りです。

キッカケを与えればスポーティな走りを楽しめる

 逆に素早い切り返しやスパッと寝かせたい時、ステップに荷重して寝かすキッカケを与えれば、タイヤが持つプロファイルに合わせてスパッと寝てくれます。このときの動きは鋭くもありスポーティーさのある一体感をライダーに楽しませてくれます。

 そこにエンジンの特性を合わせてトラクションを掛ける、ゆったりと加速をする、という合わせ込みをライダーがすれば、意のまま感がさらに上昇。走りの時間が特別な時間となることは間違いありません。経験、楽しみ方、幅の広いライダーが楽しめる2台。

 特に8Rではフロントタイヤの仕事量としての荷重があらかじめかかっているので、フロントからスっと曲がり始める感触がより濃厚にあり、8Sにしてもバイクのどこに荷重をかけて曲がるキッカケにするかで、そのさじ加減をライダーが発見する楽しさもあります。

どちらの車両を選ぶべき?

 では、どのようなライダーが8S、8Rのユーザー候補でしょうか。結論から言えば、カタチ、色、好きなほうで選んで間違いなしです。ワイディングでの対話にも8R、8Sそれぞれの楽しみ方、深みがあるように、本当に甲乙つけがたい印象です。

どちらも取材時に、市街地+高速道路+ワインディングというツーリング想定でも24から25km/l程度を走ってくれました。ツーリングシーンでは30km/lを出せる実力もあり、楽しいのに燃費もナットク。総合的にいってオススメして間違いなし、な2台。VSTROM-800シリーズともども、“スゲーな、スズキ”と思った次第です。

こんな記事も読まれています

パワフルなエンジンと快適走行が両立した一台! カワサキ「Ninja ZX-25R」とは
パワフルなエンジンと快適走行が両立した一台! カワサキ「Ninja ZX-25R」とは
バイクのニュース
さすがはアプリリア! 良いにキマっている270度パラツインの軽量ミドルSS!!
さすがはアプリリア! 良いにキマっている270度パラツインの軽量ミドルSS!!
バイクのニュース
ベスパから「LX 125 ABS」の2024年モデルが登場!クラシックベスパのDNAを受け継ぐモダンな1台
ベスパから「LX 125 ABS」の2024年モデルが登場!クラシックベスパのDNAを受け継ぐモダンな1台
バイクのニュース
モダンな新デザインで登場したハーレー「ストリートグライド」最新モデルはこれから変わりゆく時代の象徴か
モダンな新デザインで登場したハーレー「ストリートグライド」最新モデルはこれから変わりゆく時代の象徴か
バイクのニュース
イタリア生まれのエネルジカ「EGO+」は猛烈に速くて普通にツーリングに使える電動バイクだった
イタリア生まれのエネルジカ「EGO+」は猛烈に速くて普通にツーリングに使える電動バイクだった
バイクのニュース
今のバイクはこんなに便利! 昔のバイクにはない機能
今のバイクはこんなに便利! 昔のバイクにはない機能
バイクのニュース
スーパーハイト軽って「装備」「使い勝手」が注目されるけど……じつは走りにも大きな違いがある! ライバル5台を徹底比較!!
スーパーハイト軽って「装備」「使い勝手」が注目されるけど……じつは走りにも大きな違いがある! ライバル5台を徹底比較!!
WEB CARTOP
 原付二種フルカウルモデル スズキ「GSX-R125」最新モデルを海外で発表
原付二種フルカウルモデル スズキ「GSX-R125」最新モデルを海外で発表
バイクのニュース
往年の“ファクトリーマシン”が蘇った!? 注目のヤマハ新型「XSR900 GP」はやはり爆売れ!? 販売店での反響とは
往年の“ファクトリーマシン”が蘇った!? 注目のヤマハ新型「XSR900 GP」はやはり爆売れ!? 販売店での反響とは
VAGUE
W12との別れは「初体験」との出会い ベントレー・コンチネンタルGT スピード プラグインHVの試作車へ試乗
W12との別れは「初体験」との出会い ベントレー・コンチネンタルGT スピード プラグインHVの試作車へ試乗
AUTOCAR JAPAN
子供から大人まで魅了するデザインが素敵! ホンダの原付二種レジャーバイク『ダックス125』に試乗します~小野木里奈の○○○○○日和~
子供から大人まで魅了するデザインが素敵! ホンダの原付二種レジャーバイク『ダックス125』に試乗します~小野木里奈の○○○○○日和~
バイクのニュース
パレットから改名してブレーク!! タント、N-BOXに迫る「よさ」は?? 初代スペーシア試乗プレイバック
パレットから改名してブレーク!! タント、N-BOXに迫る「よさ」は?? 初代スペーシア試乗プレイバック
ベストカーWeb
に、2000ccの空冷ネイキッドだとぉ?! BMWが「R20コンセプト」を公開!
に、2000ccの空冷ネイキッドだとぉ?! BMWが「R20コンセプト」を公開!
WEBヤングマシン
街中で乗っても面白い!──新型トヨタ・ランドクルーザー70試乗記
街中で乗っても面白い!──新型トヨタ・ランドクルーザー70試乗記
GQ JAPAN
ロイヤルエンフィールド「ヒマラヤ」最新モデル発売 全面刷新したミドルクラスアドベンチャーが登場
ロイヤルエンフィールド「ヒマラヤ」最新モデル発売 全面刷新したミドルクラスアドベンチャーが登場
バイクのニュース
公道版ホンダ「NSR」が登場!? グランプリの栄光とレーサーレプリカブームの沸騰
公道版ホンダ「NSR」が登場!? グランプリの栄光とレーサーレプリカブームの沸騰
バイクのニュース
自転車の構造を再確認! 根っこにあるものだからこそ奥が深いフレームの世界
自転車の構造を再確認! 根っこにあるものだからこそ奥が深いフレームの世界
バイクのニュース
ホンダ第二世代モンキー【Z50A/Z50Z】(1969~1973)詳細解説「フロント分離機構型も登場!」
ホンダ第二世代モンキー【Z50A/Z50Z】(1969~1973)詳細解説「フロント分離機構型も登場!」
モーサイ

みんなのコメント

1件
  • santaku
    YouTuberの方々もこぞって褒めちぎってたけどそんなに良いのかな? SV650もそんな傾向あるけど、こればっかりは乗らないとわかんないよね〜
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村